12/9 彼の胸の内に秘めた気持ちを

「この人と付き合って結婚したらみんなに祝ってもらえて穏やかで普通の生活が出来るんやろうなって思ってる」

まさか、そんなことを言われると思っていなかったし彼もそんなこと言うつもりなかったと思う。

ご飯を食べがてら彼の病院の検査報告を聞いて、とりあえず今は食生活の見直しと生活習慣を整えることが大事とのこと。入院とか手術じゃなくてひとまずは安心。

夜ご飯を食べたあと夜のドライブをしていたのだけど、ヤキモチの話をしていてどうやら彼は私が思っている以上にヤキモチを焼いているらしい。

私が蔵の人と話して楽しそうに笑っているのも嫌なので、私が仕事で蔵の方に行こうとしてたら俺がしようかと声をかけたのだと言った。意外だった。

私に興味がないと思ってたから。

他の人がたまに冗談で私を軽くこづいたりするのもイラッとして、それに対して私が嫌がらないことにもイラッとしているらしいし、なんなら誰とも喋らなくて良いと思っているらしい。

もうめちゃくちゃ独占欲強いが???

そんな自分が面倒くさいからこれ以上踏み込みたくないんだって。もうそれって好きってことじゃんって思うんだけど、彼の中ではきっと葛藤があるんだろうな。

それでおこのこととか、ままのこととかいろいろ話もしてた上で私に興味がないと思ってたからヤキモチみたいなものを焼いてくれてたのが嬉しかったと伝えたら、この人と付き合って結婚したらみんなに祝ってもらえて穏やかな普通の生活が送れるんだろうなって思ってる、年齢的なことを考えると早くしてあげなきゃとも思うと彼は言った。

なんでこんな大事なこと車走らせてる時に言うのと私は笑って言ったけれど、ほんとは凄く嬉しかった。

この人ならおこのこともちゃんと考えてくれる、お母さんも一緒に暮らせる、そんなことを考えてくれていたらしい。

最近よく考えるのだ。友人たちからはおこはおこで、お前はお前で幸せになれば良いと言ってくれているらしい。

何も考えてないわけじゃないよと言ってくれた。

少しだけ、一緒になった未来の話をした。

まさかそんなことを思っているなんて夢に思わなかったしびっくりした。

これから先、もしそういった未来が手に入らなかったとしても私はとても幸せだったのだから悲観になるのはよそうと思う。

思い出したくないくらい冷徹だった彼がこんな愛情表現を示してくれたことがたまらなく嬉しかった。

大好きです。